桐タンス修理再生

修理・再生

作品番号:1243

修理前
修理前

お母様の形見の総桐箪笥の修理再生のご注文を頂きました。通常の再生方法はまず全体を丹念に洗剤を使って水洗いし、次にカンナで古い表層を削り取ってという手順です。今回の様に削っても取れない様な深い傷が有る場合、傷の部分を補修した後、着色してエコタイプウレタン塗装をします。この方法ですと傷は目立たず新品同様になりますし、お手入れに注意を払わなくても良いメリットも有ります。着色に濃淡を付けたツートンカラーにすると現代の住宅空間にもすんなり調和する感じになります。ウレタン塗装すると桐が呼吸できなくなり、桐箪笥の最大長所である調湿作用が損なわれるのではと心配される方もいらっしゃいますが心配ご無用です。ウレタン塗装の塗膜には小さなポーラス(空洞)が在り、水は通しませんが水蒸気は通りますので調湿作用に問題は有りません。今回は金具も全て新調しましたので新品同様の和箪笥に生まれ変わりお客様にも喜んで頂きました。

作品番号
1243
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